月と太陽の事件簿4/卒業までに解く問題

「殺害予告?」

兄ちゃんは呆気にとられた声を返した。

「だって、だってそうじゃない!」

あたしは必死に訴えた。

「昨日までの手紙で出てきた文面は『死ねお前は』でしょ。この4通目を『午後』って解釈したら『死ねお前は午後』になるじゃない!」

「落ちつけ、カホ」

落ちつけるワケがない。あたしはわかってもらいたくて一気にまくし立てた。

「きっと午後になんかの方法であたしを殺すってことだよ!」

「カホ」

次の瞬間、達郎兄ちゃんの手が伸びて、あたしの鼻をつまんでいた。

「にゃ、にゃに?(な、なに?)」

あ然とするあたしに
「落ちついたか」という声がかぶさる。

「はにゃひて!(放して!)」

そう言うと、達郎兄ちゃんは鼻から手を放した。

「なにすんのよ!」

「落ちつけって言ったのに聞かないからだ」

「だからって普通つまんだりするか乙女の鼻を!?」

それにこういう場合ホッペをパチンとか他にやり様あるだろう!?