手紙の数字が出席番号をさしてるなんてあくまで推測だけどさ。

『死ねお前は』ってのは気になっちゃうよ。

身近にあたしの事を死ねと思ってる人がいるんだと想像しただけでブルーになる。

あとは卒業だけなんだから、気分よく中学校生活を終わらせたかったな。

そんなことを考えてたらあっという間に時間は過ぎていった。

「ほら行くよ、果穂里」

3限目開始のチャイムが鳴った時、幸子があたしの腕を引っ張った。

「え、どうしたの」

「どうしたのじゃないわよ。3限目からは卒業式の練習でしょ」

あ、そうか。

「クラスごと整列して体育館に入るんだから、早く廊下に出ないと」

「そうだったね」

「昨日も練習やったんだからいい加減覚えなさいよ」

「ごめーん」

幸子に押されるようにしてあたしは廊下に出た。

他のクラスメートはもうほとんど並んでいた。

「早くしろ、旭」

担任の山田先生があたしを見つけて手招きした。