達郎兄ちゃんも立ち上がって隣からのぞき込む。

まずはさっき達郎兄ちゃんが言った、足し算した数字を出席番号に当てはめてみる。

36番は清水さん、21番は村松くん、16番は前田くん…。

「こういう場合、頭文字を拾うのがパターンだよね」

3人の頭文字を拾うと『しむま』…。

「やっぱワケわかんないよ」

「最初の、足し算しないやり方はどうだ」

10番が志村くん、26番が根津くん、5番が大石くん、16番の前田くん、4番が進藤くんで、12番は林くん…。

頭文字をつなげると…。

『しねおまえは』

死ねお前は。

「達郎兄ちゃん、あたしになんか恨みでもあるの?」

「恨みあるのはこの手紙の送り主だろ」

「人聞きの悪いこと言わないでよっ」

あたしは誰かに恨みを買うような生き方はしていない。

「あーもう超サイアク」

あたしは頭を抱えた。

「落ち着け」

あたしの肩を達郎兄ちゃんが優しくたたく。

「他の方法を試そう」