「身近なものを材料にしたのね」
そこであたしは、先ほど下駄箱で思い付いたことを言ってみた。
「達郎兄ちゃん、携帯電話は?」
「うん?」
「身近なものって言ったらまず携帯電話じゃない」
「まぁな」
「メールを打つ時に数字のボタン押すでしょ。その手紙にある数字の通りに打ったら文章が出てくるんじゃないかな」
「じゃやってみるか」
まずは【10+26】だから【1】が【あ】で、【0】が【わ】で…
浮かんだ文は『あわかはたあか』…。
「いい考えだと思ったんだけどなー」
「あのなカホ」
「なに?」
「これ足し算なんだから足した数字で文字を拾うんじゃないか?」
あ、それアリかも。
あたしは再び携帯のボタンを見た。
えーと、数字を足すと36、21、16だから『さはかああは』…。
やっぱり意味不明。
達郎兄ちゃんも携帯を眺めたまま唇を尖らせた。
「ねぇ、さっき言ってた小説の話をもう少し聞かせて」
そこであたしは、先ほど下駄箱で思い付いたことを言ってみた。
「達郎兄ちゃん、携帯電話は?」
「うん?」
「身近なものって言ったらまず携帯電話じゃない」
「まぁな」
「メールを打つ時に数字のボタン押すでしょ。その手紙にある数字の通りに打ったら文章が出てくるんじゃないかな」
「じゃやってみるか」
まずは【10+26】だから【1】が【あ】で、【0】が【わ】で…
浮かんだ文は『あわかはたあか』…。
「いい考えだと思ったんだけどなー」
「あのなカホ」
「なに?」
「これ足し算なんだから足した数字で文字を拾うんじゃないか?」
あ、それアリかも。
あたしは再び携帯のボタンを見た。
えーと、数字を足すと36、21、16だから『さはかああは』…。
やっぱり意味不明。
達郎兄ちゃんも携帯を眺めたまま唇を尖らせた。
「ねぇ、さっき言ってた小説の話をもう少し聞かせて」


