君へ届けたい


その日を境に、あたしの生活が変化していく―――







「あの人の名前ね、」


友達が、ふとそんなことを言い出した。



「誕生日は…」


「あの人、血液型って…」



いつの間にか、彼女は君のことを知っていく。


いつの間にか、彼女はあたしなんかより

君の近くにいる。



あたしは、ただそれを聞くことしか出来なくて、




いつの間にか、

周りの子はみんな、彼女のことを応援するようになった。


あたしも

「うまくいくといいね。」


って、思ってない言葉を発してしまう。



君との距離をどんどん縮めるその友達が


羨ましくて…




一人、胸の奥底で、




嫉妬してた。