しかもこちらに近づいてくるようだ。


「おはよう。千秋さんに、そこの黒い人。染めたの?」


朝から玲に喧嘩を吹っかける倉木さん。


「…染めたんじゃなく地毛に戻しただけ」

「嘘!あの茶髪、染めてたの?」

「うん」


びっくりだ。天然だと思ってたあの髪色が造り出された物だなんて…


「そっか、玲元は黒だったもんね。髪」

「お前とかぶってきめぇから、染めたんだよ」

「でも地毛に戻したら、またかぶんじゃん。俺が染めれってか」

「ま、そーいうことになりますね。いいんじゃない?染めとけば。緑にでも」


どうやらあたしが入り込めない、対立がまた始まってしまったようなので、一旦逃げることにした。


「おはよーっ千秋ちゃん!」


朝から元気な梓さんに挨拶をされ、つられてあたしも挨拶をする。


「おはよう、梓さん」