「なんだと!!」 突然王子のおおきな声が聞こえた。 どうかされたのかしら? そう考えていると、王子が話を終えこちらにやってきた。 「すまない。待たせてしまいました。」 「いえ。お構い無く。」 「あなたは本当に優しい方なんですね?」 そう笑った王子の顔が少し寂しそうに見えた。 何があったの?そう聞きたい自分がいたが、それは止めた。 私には彼に聞ける立場じゃないもの。