「夜道を歩く女の人?」




「そーなんだってっ!
うわさだと、桜町にある公園の
そばで、毎晩歩いてる人がいるらしくて。


何してるんですか、って聞くと
『恋人を探してるのよ』って言って
消えるんだってさ」



「そ、そうなんだ」



すると悠ちゃんはにっこり笑って




「もちろん。
一緒に行ってくれるだろ?」




「えぇ!?なんでそうなるのっ」




「おまえのとこには、
超強い悪魔がいるんだろ!?


昨日俺を助けてくれた人だしッ・・!
その人も連れて来て、
一緒に行ってくれって頼んでくれよ!」



悠ちゃんは神頼みのように
私に手を合わせた。




「・・うぅーん・・・。
・・わかったよ」




「いっよっしゃあぁ~!!!
んじゃ、今日の夜8時に
問題の公園にな!」



え!?




それだけ言うと悠ちゃんは
帰ってしまった。





「・・・はぁぁ~。
断れなくてつい言っちゃったけど・・」




来てくれるのかな、あいつ・・・。