その日の朝、教室に入る前に突然小雨に呼び止められた。

昨日傷を負った手には、痛々しく包帯が巻かれていた。

「…今日、陽菜も交えて話さない?」

「なんで…。」

「…昨日、あなたに陽菜のことを話して…このままじゃいけないと思ったの。

だから…。」

「…そうか…。わかった。」