俺は教室に入るより先に4組へ向かった。

たった一人でぽつんと席に座っている小雨に近付いて、なるべくいつもの調子で話しかけた。

「沢島、今日放課後、屋上に来い。」

小雨は怪訝そうだったが、クラスの注目を浴びるのが嫌なのかあっさり了承した。

俺は小雨の様子にほっとして、4組を後にした。