翌日の昼下がり。

「雄平坊ちゃま、小田切紅花様が訪ねてきてます」

山田さんが言った。

「やあ」

山田さんの後ろから小田切紅花が現れた。

しかも、手まで振ってるし…。

コツコツとハイヒールを言わせながら、小田切紅花が五十嵐の前に立った。

「おいしいマカロン見つけたの。

ティータイムなんてどう?」

いきなりアタックっすか…。

積極的過ぎます…。

「まあ……いいだろ。

おい、お茶の用意しろ」

「かしこまりました」

山田さんが部屋を出ようとしたので、手伝おうと思い、私も出ようとした。

「お前は行くな」

五十嵐に腕をつかまれた。

何でよ…。

そう思いながら、私は残ることにした。

今部屋に残っているのは、私と五十嵐と小田切紅花の3人。

何だか修羅場…。