REGRET ―忘れられない人―



何も変わってねぇ。


制服を着ていないだけ。

髪を下ろしているだけ。





あの頃の中学生の花帆のままだった。




細身の体は相変わらずで、さらさらの髪も、パッチリした瞳も……



俺が好きになった花帆だ。



中学時代から大人っぽかったせいか、あまり大人になった感じもしない。



鮮やかなブルーの半袖ニットに、Gパン。


ヒールの高い靴を履いているから、身長の差を昔ほど感じない。



「どこ行く?」



緊張を隠す為、わざとあくびなんかして。




「どこでもいいよ。あの公園行ってみる?」




俺もちょっと考えていた。


静かで、ベンチがたくさんある公園。


当時、何度か花帆と行ったことがあった。