花帆が学校に来たのは、3年生になってからだった。 嫌がらせをしていたグループと花帆はクラスが離れた。 そして、俺とも・・・・・・ 中学生の恋って なんてもろいんだろう。 散りかけの桜の花びらみたいに。 ほんの少しの風が吹くと、どこかへ消えてしまう。 一度しか手を繋げなかった。 一度しか抱きしめることができなかった。 学校帰りに手を繋いだ時の、恥ずかしそうな花帆の笑顔が今でも俺の目に焼きついている。 あれが、アイツの最後の笑顔だった。