兄貴はずるい。 特に真面目ってわけではないのに、何もかもそこそこうまくやる。 猛勉強していた記憶はないのに、賢い高校へ行くことができた。 勉強と部活を両立していて、その上・・・・・・彼女まで作ってさ。 悔しいよ。 俺は兄貴にはなれない。 悔しさを感じながらも、どこかで憧れていた。 そんな兄貴に殴られたのは、中学2年になってすぐの頃。 殴ってくれたこと、今は感謝してる。 痛かったけどな。 あの時、兄貴が俺を止めてくれなかったら俺はもっともっとだめな人間になっていただろう。