「誠人……」 そういえば、花帆の返事待ちだったんだっけ。 俺は、背筋を伸ばし、花帆に向き合った。 愛花ちゃんの視線が気になる。 俺のこと、めちゃくちゃ見つめてる。 「本当にいいの?本当に、私でいいの?」 「お前がいいの!!……というか、愛花ちゃんと花帆じゃないとだめなんだって!」 3次会で、直さんが言ってた。 兄貴に言われて嬉しかった言葉。 『お前じゃなきゃだめ』 今、それをちょっと思い出した。 俺にも、そんなことを言える相手ができた。