顔を横に向ける 「あ…」 その温もりの正体はいっくんの手の温もりだった いっくんの頭が動く あたしはビクッと体を震わせた 起きた…のかな? スヤスヤと寝息が聞こえる 寝てる…か。 『ごめんな…真白…』 ズキンと胸が音をたてる いっくん…もう、いいんだよ だから、謝らないで… その時、いっくんの瞳が開いた 『…真‥白?』 その瞬間、体を優しく抱き締められた 「いっ…くん?」 『ごめん…守れなかった…ごめん、ごめんな』 何回も繰り返される言葉