いつかリンゴの木の下で


「なに、それって妄想とか?」


「な、なんだよ!妄想って!」


「いや、ケンちゃんスケベやしぃ~。」


「どこがじゃいっ!!」


「あ、ひょっとしてグラビアアイドルとか?」


「だから~しらない女だって言ってるじゃん。」


「ふーん。でもさ、どんな子だったわけ?
 かわいい?いくつくらいなの?」


「ひみつ。」


「へ?えぇ~っ!なにそれっ!」


「ふふーん♪」


「あ、そう。ふーん。そういうこと言うわけね…。」

リエは、突然、立ち止まると、大きな声で叫びだした。