「もう、ダメなの」 何度言っても同じことを繰り返す私の手を引っ張って 何も言わずに祐は歩き出した。 掴まれた手が痛い。 祐、怒ってるよね。 わけわかんないよね。 ごめんね。 ごめんね、祐…。 そのまま連れてこられたのは、近くの祐のマンション。 いつもは夕御飯の買い物を一緒にして帰ってくるこのマンションに、 今日はこわばった緊張と怒りが満ちている。 「祐…離して」 玄関に入る時にようやく出た言葉は、 乱暴に閉められた玄関のドアの音に、かき消された。 祐…。