『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』


そのうち息が苦しくなって、

私の力が抜けたのを確認すると、

陸渡はますますエスカレートして、

私の口内で遊び始めた。


と、


「お先に!」


圭輔の抑揚のない声がして、一瞬目を開くと、

にっこり笑って手を振られた。



だあああああ!

やっぱりこいつら、

そろいもそろって、ろくでもない連中だ!



「さて、学校に遅れると困るから、そろそろ行くか。

じゃあまた後でな」


何事もなかったように去っていく陸渡の後姿に、

私はあっかんベーをした。



にょおおおお!



ドキドキしたなんてこと、

一生教えてやんないんだから!!



私は、残りわずかな家までの道のりを全力で走った。