『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』


「な、七海~・・・」


花音の掻き消えそうな声を私が拾えたのは、

それが、私の名前を呼ぶ音だったからだろう。


花音のびっくりした顔に、一瞬にして冷静さを取り戻した私は、

血の気が引いたような気がした。


「ご、ごめん、花音!」


当然、今の一部始終を見られてたわけで。

私の怒りで真っ赤だった顔が、

さぁっと青くなっていく。



別に、私が悪いことをしたわけでもないのに、

(まぁ、少しはひどいことしたかもしれないけど)

花音のうるうるの目を見ると、

罪悪感で一杯になる。


「ちょっと陸渡!あんたも、あやまりなさい!」