目の前、ガラス越しに俺の顔を変顔を作りながら覗き込んでいる奴が一人……。
ソイツはにっこりと笑顔を浮かべてから、ガラスを離れ店の入り口へ向かった。
アイツ……ガキか?!
ぐいっと、危うく噴き出しそうだった口元を拭い、店内に入って来た奴を軽くにらみつけてやる。
しかし本人はそんな俺の冷たい視線にはお構いなしで、ニコニコ笑いながら俺の右隣のカウンターに腰を下ろした。
「おっはよ!んも~タキからお誘いなんて、俺嬉しくって!ドッキドキだよぉ~!!」
その台詞…最悪。
ズル、とカウンターについた肘がすべった俺。
相変わらず反対隣の女の視線が痛いんですけど……。



