VOICE・2



「で、何の用?」

とりあえず用件を聞いてやることにする。

『今すぐ昨日アイツらに貰ったアルバム出せ!!』

「はい?」

『アルバムだよアルバム!PRISONERの!』

俺はライが慌ててるみたいだと、やっと気付いた。

「アルバムなら昨日聴いてたけど……なに、ライ気に入ったの?」

『そんなんじゃねぇって!!オマエ中の歌詞カード見てねぇのか?!』

歌詞?

そういえば昨日は歌詞読む余裕もなく聴き入ってたから……。

「それがどうした?」

俺はテーブル上に置きっぱなしのCDケースからアルバムの歌詞カードを引き抜いて広げた。

やっぱりインディーズ。ブックレットを付けるまではいかなかったんだろう。
一枚の紙に両面使って歌詞とあの4人の集合写真ワンカットが印刷されていた。