VOICE・2



ザザッ。

一瞬のノイズ。

次いで、硬質なギターの衝撃。

耳に飛び込んできた尖った音。

そこに絡むベースの低音とスネアが心地良く纏まってる。

あぁ……あのライブそのままの音だ。

ある意味すげぇ。

その刹那。


『―――♪』


不意に注ぎ込まれた声。

その瞬間、俺の思考はストップした。

――ヤバい。

そう感じたが最後。

俺の耳も目も心臓も、全部PRISONERの音に侵されていた。