呆れたような表情で煙草をふかしながら、ライは苦笑した。
「悪かったな、好みが変で」
「別に悪かねぇよ、タキにはタキの好みってやつがあるんだろ?いいじゃん、それで」
「そ?サンキュ。でもライの女の趣味よりはマシだと思うけど?」
「なんだそれ?お前、自分が女いないからって、僻んでるだけだろ?」
ライはフッと煙草の煙を俺に向かって吐き出した。
「ぶわっ!!やめろっての!」
「はっ、ばーか!」
「バカはお前だっつーの!」
機嫌の悪かったライも次第にふざけだして、俺たちはゲラゲラ笑っていた。
昔はいつだってこんなことばかりやってた。
自分たちの好きな音楽を、自分たちの好きなペースで好きなように表現できていた。
いつの間にか俺たちは、妥協を覚え、諦めを、覚えた。



