VOICE・2


「オマエらっ!全員コロす!!ライブ終わったらぜってーコロす!!」

「ライブ終わってからってのが可愛いよね」

「だね」

「ですよねぇ」

ショウのツッコミに俺たちが返せば、ライは更に暴れ出してしまった。

まったく、このお子様は本当に手が掛かるよね。と呟いて、ショウがソファから立ち上がってもう一度ライの顔を覗き込む。

「ライ、確かにあの時バイクに彩都を乗せて事故を起こしたのはオマエだ。けど、酔ってるのを知ってるのにそれを見てみぬふりで、俺たちはオマエと彩都をバイクに乗せた。責任は俺たちにもある。違うか?」

真剣な表情になって言うショウに、ライもおとなしくなって話を聞いていた。

「だからいい加減自分だけを責めるのはやめろ。自棄になってるライを見てるのは、俺もタキも辛いんだ。わかるか?」

「………でも…サイトは俺に言ったろ…」





お前のせいでドラムが叩けない…。





ライは小さな声で呟いた。微かに震える声で。

その言葉が今でもライの心を苦しめている………。