「アイツ…いつの間にバンドなんて…」

「ライッ!!しっかりしろって!アイツは珪甫っていって、彩都とは別人だ!!」

「べつ…じ、ん?」

「そう!別人!!よく考えろよ、彩都はあの時……っ」



言葉が、続かなかった。

その続きを言ったら、ライが傷つくってのが分かってたから…。






━━オマエのせいで、アイツはドラム叩けなくなったんだから……。






って、そんなひでぇこと、言えるわけねぇし……。
俺は目の前で頭を抱えたライを見下ろしながら、どうしていいか分からずに、ただ突っ立っていた……。