「……熱いね、タキ……」
テーブルに置かれた俺の手のひらに視線を注いで、呆然としたままライが呟いた。
「あぁ?!熱かねぇだろ?いや、むしろサムいだろ俺たち!?作りたくねぇ曲作らされて、平気でライブやってた俺たちがサムいっ!!うわ、マジでやべぇっ!!サブいぞ俺!!」
口が暴走して止まらねぇ!!
そんな俺を止めるでもなく、ショウは無表情で煙草を口にくわえたままだし、ライもお手上げみたいな顔をしてる。
「なんだよ、もっと俺の話に乗ってこいよ!!なんでそんな冷静なの!?」
「「…………」」
二人とも無言。
と、思ったら。
「ぶっ!!あっははははっっ!!」
「へ?」
「うっそ……」
弾けるような笑い声が飛び出したのは、ショウの口からだった……。



