それから後は長い、長い沈黙………。

かと思いきや。



「最っ低な音楽やってんな、お前ら」



床を見つめたまま、ゆっくりと口を開いた彩都の声。

以前より少しかすれて、低かった。

その声に、最初に反応したのは意外にもショウ。真っ直ぐに、目を逸らすことなく彩都を見たままで。

「どういう意味?」

俺やライが、ジッとその二人の姿を見つめる中、彩都がふとその顔を上げた。

揺れる黒髪の下、鋭い瞳がショウを睨みつけるように細められる。

「そのまんまの意味だろうが。お前らの音楽、なんだあれ?聴いてるだけで反吐が出そうだ」

真っ向からの否定の言葉。その台詞に、俺は無意識に片手で胸を押さえていた。

言葉の端々に、鋭い刃が仕込まれてるみたいに、突き刺さってきた。