VOICE・2



「な……な、そん……そんなこと、言われなくても分かってるし!」

案の上ライは顔を赤くしてそっぽを向いてしまった。
その様子にやっぱり俺は噴き出してしまう。

「ははっ、やっぱガキだ!」

「うるせっ!!」

俺たちがギャーギャー言い合っていると、呆れたようにショウが口を挟んできた。

「俺から見たらどっちもガキだぞ、オマエら」

「「むっ!!」」

ハモッた俺たちを笑いながら、ショウは手にしていた煙草を灰皿に押し潰した。そして不意に真剣な表情になる。

「……さぁて、そろそろ心の準備しとけよ。櫻井がアイツら連れて来る」

そうだった。

彩都が、楽屋に来るんだった。

俺もライも、静かに自分の煙草を消して、なんとなく視線をドアへと向けていた。