VOICE・2



「このアンコールで今日は終わりだから。そしたらPRISONERの海斗たち、捕まえて楽屋に連れてきて」

「へ?海、斗……くん、ですか?」

「そう、海斗と珪甫、それから……彩都」

それだけ言って、ショウはさっさと踵を返し、ステージの方へと歩き出した。
ライもその後に続く。

「彩都って、彩……えぇぇっ!!?」

目をまん丸にし、両手を丸の形にしたままの間抜けな姿で固まってる櫻井。
俺はその肩をポン、と叩いてからショウたちの後を追った。

「ちゃんと連れてこいよー」

それだけ念を押して。