――海斗と紅志と別れた後。俺とショウが楽屋でのんびりしていると、ドカドカと乱暴な足音が聞こえてきた。

ライが来たな。

俺は口にくわえていた煙草を灰皿で押しつぶし、ドアを振り返る。
ドンピシャなタイミングでそのドアが開けられた。

「よ!相変わらずの遅刻魔」

ニッと笑った俺に、ライはそれを上回るニンマリ顔を見せた。

は?

いつもならここで、うるせーノッポ!とかいう罵声が飛ぶはずなのに。

「ど、どした?ライ……」

「見つけた!!俺は見つけたぜ!!」

一人でガッツポーズをして興奮しているライを、俺とショウは呆気にとられて見ていた。

……頭イカレたのか?

なんて心配なった俺は、ライの後ろから入ってきた櫻井に声を掛けた。

「櫻井~、なにコレ?」