VOICE・2



「……なんだよ、アイツ」

ショウがドアの向こうへ消えてから数分たった後、俺はやっとそれだけ呟いた。

指に挟んだ煙草は、すでにフィルターの手前まで燃えていた。
それを地面でもみ消し、俺はなんとなく上を見上げる。

真っ青な空に、無性に文句が言いたくなった。

「なんだよーー!!もうっ!!」

……もちろん、誰も答えちゃくれなかったけど。




少しだけ、気分が軽くなった。変なの。