「……なんだよ、アイツ」 ショウがドアの向こうへ消えてから数分たった後、俺はやっとそれだけ呟いた。 指に挟んだ煙草は、すでにフィルターの手前まで燃えていた。 それを地面でもみ消し、俺はなんとなく上を見上げる。 真っ青な空に、無性に文句が言いたくなった。 「なんだよーー!!もうっ!!」 ……もちろん、誰も答えちゃくれなかったけど。 少しだけ、気分が軽くなった。変なの。