VOICE・2



「そんなにショックだったか?彩都が俺達の音楽聴きたくないってのが」

「おい……」

ズバリ確信を突くショウの言葉に俺は慌てて口を挟む。

頼むからこれ以上かき回すなよ!

そんな思いで隣のショウを見れば、その横顔が微かに笑みを浮かべていた。ワザと言ってるのが丸わかりだ。

「彩都がオマエの声聴いたら調子悪くなるからって知って、歌えなくなった?」

ショウはライを傷つけるかのような言葉を再度口にした。

コイツ……何考えて……。

「うるせぇよ……」

「あ?」

「うるせぇっつってんだよ!!てめぇに言われなくてもわかってるよ!!」

あ、キレた。

そう思った瞬間。ライは立ち上がって、座ってるショウの前まで勢い良く向かった。