VOICE・2



「……ちょっと野暮用」

しれっとした顔ではぐらかしやがった。

「思いっきりアヤシいんだけど。ていうかもう隠し事はやめにしねぇ?俺、今回のでかなりダメージ受けたわ」

素直にぶっちゃけると、隣に並んで歩き出したバンドリーダーは、俺をチラリと横目で見てから小さく息を吐き出した。

「それはタキの自業自得だ」

「うわ……キツッ」

「ふ……オマエがあのガキにうつつ抜かして、ライのこと忘れてっからだろ」

「は……?」

あのガキ、って……海斗のことか……?

俺は意味が飲み込めずにショウの顔をポカンと見つめてるだけだった。