「あのねぇ、お嬢さん。前にも言った通り、うちのライはあんたを狙ってんの。迂闊にメアドやら番号なんて教えたら、すぐに喰われるよ?」
あまりに海斗が不憫だ、なんて思いながら俺は歌夜に忠告をする。
しかし相変わらずキョトンとしたまま、彼女は首を捻る。そして何故か笑った。
「ぷっ!やっだなぁタキさん、私は食べ物じゃないからいくら何でも食われるわけないよ~!変な冗談!」
「…………おい、海斗。コイツはもしかしてとんでもなくニブいヤツか?」
俺は開いた口が塞がらないまま海斗に問いかけた。それに対して返ってきた答えはもちろん……。
「大正解」



