VOICE・2



淡々とショウは話し続けた。
それを聞くライの顔が、見る見るうちに表情をなくしていくのを見てるのが苦痛だった。

俺は、何も言えずに二人の姿を見てるだけ。それしかできなかった。





ただ、ひとつのことだけを除いて、ショウは彩都について分かってること全てを話し終わった。
その頃には、目に見えて動揺しているライがそこにいた。

「……ライ、大丈夫か?」

ショウがその顔を覗き込むように見れば、ライは微かに頷いて声を出した。

「あぁ……」

なかば呆然としたように突っ立っているライは、ショウの手に引っ張られて一番近い椅子に座らされた。
ポンポン、とライの髪を撫でてからショウは東條に向き直る。

その目を見て、一瞬鳥肌が立ったような気が、した。




アイツ……マジでキレてる。