叫んで俺を止めたのは、ライの声。
形の良い眉を、思いっきり寄せて俺の顔を睨んでた。
「タキ……お前、サイトは今元気で、カメラマン目指して頑張ってるって。そう言ったよな?」
真っ直ぐな瞳に、射るような視線を向けられた。
そのライの目を真っ直ぐに見ることができなくて、思わず視線を逸らしてしまう。
「……言った」
「本当だよな?嘘じゃ、ないよな?」
「………」
「タキ?」
不安げに声を揺らしたライの顔、見なくたって想像できる。
きっと怒って……泣きそうな顔してる。
「なぁ、ショウは?お前もそう聞いてるよな?」
縋るようにショウに問いかけるライに、答える声は……。
「ライ、一回落ち着け。それから話すから…」
「落ち着いてる!俺は落ち着いてるよ!だからっ……話せよ今すぐ!!なあ!」
だんだん大きくなるライの声に、慌てて櫻井がドアを閉める音がいやに大きく部屋の中に響いた。



