VOICE・2



「は……駄目、人間って……何言ってんの?」

目を見開いて途切れ途切れに言うライに、ショウが声を掛ける。何の感情も滲ませない声で。

「ライ、行くぞ」

その温度のない一言に、彼がかなり怒っているのがわかった。
ショウは本気で怒ると表情がなくなる。

俺はもう一度ライの腕をとって、グイッと引っ張った。

早くここから出て行きたい。

「行こうぜ、ライ。コイツの話なんて聞いても無駄だ」

そのままライがついてくる、と思った。
でも……。

「なんで……?」

ぼそりとライの口から言葉がこぼれる。
その瞳が俺とショウを交互に見つめていた。

「なんで二人ともそんななんだよ?……サイトのこと、気にならねぇのかよ?」

「ライ、それは…」

「ねぇ、二人とも、やっぱり知ってるんでしょう?それをライくんにはまだ隠してる。……違うかなぁ?」

カタン、と椅子から立ち上がった東條は俺とライの間に立って、ニッとその小賢しい目を俺に向けてきた。

ライの大きな目が更に丸くなる。

「……黙れよ」

「ん?なに?」

「黙れっつってんだよ!」

我慢しろ、って声が頭ん中で響いた。けど、無理。
体が勝手に動いてた。

東條に向かって振り上げた拳。振り下ろそうとした瞬間。




「待てよ、タキ!!」