「は……駄目、人間って……何言ってんの?」
目を見開いて途切れ途切れに言うライに、ショウが声を掛ける。何の感情も滲ませない声で。
「ライ、行くぞ」
その温度のない一言に、彼がかなり怒っているのがわかった。
ショウは本気で怒ると表情がなくなる。
俺はもう一度ライの腕をとって、グイッと引っ張った。
早くここから出て行きたい。
「行こうぜ、ライ。コイツの話なんて聞いても無駄だ」
そのままライがついてくる、と思った。
でも……。
「なんで……?」
ぼそりとライの口から言葉がこぼれる。
その瞳が俺とショウを交互に見つめていた。
「なんで二人ともそんななんだよ?……サイトのこと、気にならねぇのかよ?」
「ライ、それは…」
「ねぇ、二人とも、やっぱり知ってるんでしょう?それをライくんにはまだ隠してる。……違うかなぁ?」
カタン、と椅子から立ち上がった東條は俺とライの間に立って、ニッとその小賢しい目を俺に向けてきた。
ライの大きな目が更に丸くなる。
「……黙れよ」
「ん?なに?」
「黙れっつってんだよ!」
我慢しろ、って声が頭ん中で響いた。けど、無理。
体が勝手に動いてた。
東條に向かって振り上げた拳。振り下ろそうとした瞬間。
「待てよ、タキ!!」



