「おかしいなぁ、僕の方の情報とはちがうなぁ」
「は?何言ってんの?」
ワザとらしく首を捻る東條の言葉は、ライの興味を引くように続けられる。
っくそ!コイツなんかに言わせてたまるか!
「おい!てめぇくだらねぇこと喋ってる暇があるんだったら、さっさと帰って仕事しろよ!俺たちはオマエの御託に付き合ってる暇なんてねぇ!」
俺はツカツカとライの前に出て、東條のまん前からその顔を見下ろす。
ありったけの怒りを込めて。
しかし、それがいけなかったのか。
東條はいやらしい目つきで俺と、ドアの前で無表情を決め込んでるショウを交互に見た。そして。
「おやぁ?なに焦ってるんですか?もしかしてタキさんとショウさんは知ってるんじゃないですか、彩都さんの本当のこと」
「なっ……、んなわけねぇだろ!!」
「ホントにぃ?だったら尚更教えてあげたいなぁ、……彼が今とんでもない駄目人間だってこと」
――最低だ。このクソ野郎。



