VOICE・2






………続いた沈黙は、居酒屋のスタッフの皿を片付けに来た声で破られた。

「……ふ、…」

再び二人だけになった個室の中、ショウの微かな笑い声。

「ショウ?」

いぶかしむ俺の問い掛けに、ショウは口を開く。

「俺たち、相当拒否られてんだな。ついこの間まで仲間だったのに、その音聴くのも嫌、ってか…。笑える」

そう言ったショウの顔、全然笑えてない。むしろ……。

泣きそうじゃん、馬鹿野郎が。

俺は、そんなショウに掛ける言葉なんて出てこなくて。
ただ、ヤツの顔を見ながら煙草の煙を吐き出すことしかできなかった。