VOICE・2



そんなショウの表情を見て、少しほっとした。

ふっ、と溜め息なのか笑い声なのか分からないそれが漏れた俺に、ショウは怪訝な顔を見せる。

「なに?」

「いや……さすがリーダー、懐が大きいなぁと思って」

その言葉にショウが軽く吹き出すように苦笑いをする。

「あのね~、オマエは俺をなんだと思ってんの?もっと信用して欲しいんだけど。同じメンバーとしても、親友としても」

「う……わりぃ」

「まあいいけど、タキの一人で何でも抱えて自分でなんとかしようって性格はわかってるから、さ」

そう言って目の前のバンドリーダーはテーブルに並んだつまみをつつく。

それを見ながら俺はゆっくり、言葉を探しながら話すことにした……。