最初の撮影は俺、インタビューはライからだった。
俺は、撮影スタジオの片隅に設けられたテーブルで取材を受け始めるライを横目に、セットの前に立った。
ヘアメイクを直され、衣装をいじられ、ポーズを取る。
正直、写真は嫌いだ。ショウやライみたいに完璧に撮影用の表情が作れない。
その無愛想なとこがタキはいいんだよ、なんてショウは言うが。写真には気付かないうちに自分の本音が写り込んでしまうようで、苦手だ。
その時の苛立ちだったり、苦しみだったり、もちろん楽しい時だって。
自分はそういう感情垂れ流しで写真に写ってる。
たぶん今も。
眩しいライトとシャッター音を浴びながら、ふと視線をライへ向ける。
……なんだ?



