「……なぁ、ショウ」

「何?」

「俺たちいつまでこのままなのかな?」

俺は手の中にあるライターを弄りながら、隣で同じく煙草をくわえてるショウだけに聞こえる声で話しかけた。

「……どういう意味?」

顔は防音硝子の向こう、ライの歌う様子に目を向けながらショウは静かに聞き返す。

俺の頭の中で、昨日珪甫に聞かされた事がチラつく。

―――……。

……わかってるんだ、そんなこと。

胸の中で舌打ちをしながら、煙草の煙を吐き出してからショウのその端正な横顔を見ながら口を開いた。

「このくだらない音楽、いつまで続けるつもり?」