コンビニラブ

「家具付きだよ!どうだ伸治くん?」

「家具はいらないですけど…考えてみます。」

「良いんじゃない?!あたしも、その方が安心だし!」


アンは、ご機嫌だった。


それもそのはず…

週刊誌の記事を読んで、
伸治が自分のことで、必死になってくれていた様子が伝わったし、
なにより、
互いに“大切な存在だ”と感じていたことが分かったのだから!

しかも

同じ階に住むことになったなら、二人の距離は、
さらに近くなるというワケだ!


そんなこととも知らず、
伸治は独り考えていた。


どうしても吉野のことが、
頭のどこかにひっかかり、
スッキリできなかったのだ。


吉野を殴りっ放しのまま、
あれが最後というのも気マズイが、
由衣とのことを考えれば、
当前だとも思ってしまう。


そんな自分が、すごく小さな人間に思えてきて…

これまでに、吉野に世話になったことを思えば、
許せるような気もするのだが、
騙された気持ちも強く、
最後にもう一度、きちんと話をしたいのだけれども
憎まれ口をたたいてしまいそうでならない。


不思議なのは、
由衣に対しての怒りが無いことだった。

そのすべてが、吉野だけに向けられてしまったからであろうか、

由衣にいたっては、
感謝の気持ちでいっぱいだった。