コンビニラブ

「こっちのほうが問題じゃないのか?」

「とにかく!…伸治くん、あなたは面がわれてます。気を付けてください!以上!」


マネージャーも、オーナー一家には適わないとみえ、
カリカリしながら帰って行った。


ミスばかりして、自身喪失気味の伸治は、少し沈んでいた。


「そーだ!吉野の息子なんだけどな、」


部屋に戻ろうとした伸治を引き止めるように、オーナーが話しはじめる。

「来週にも引っ越すそうだよ!」

「え〜!!」

「なにソレ?!」

「卒院も決まったからって、もうフランスに帰ってはいるんだけど、」

「…フランス?!」

「アレ?知らないの?仲良かったんじゃなかったっけ?」

「ちょちょちょ!え?このまま戻って来ないんすか?」

「一度、荷物を片付けに来るってさ。」

「…」

どうりで見かけないはずだ。


「でな。あの部屋に、伸治くんが入ったらどうかと思ってるんだけど、どうだろう?」

「え!あ、はぁ…」


アンと伸治は、互いに顔を見合わせた。


「いつか戻って来るんなら、そのまんまにしといてやっても良いんだけど、それはナイらしい。必要最小限な物だけ取りに来るってさ!家具なんかはいらないそうだ。」

「そーだよね。なんてったってフランスだもんね。」