それを見ていた他の者は理解できた。 姫のその気持ちを。 「…やっぱりね」 彗が小さな声で呟く。 その声は鳳明達にも聞こえていた。 そんな姫の傍に近付いていく彗。 「ひ~め♥早く衣装着替えた方がいいよ」 「そっそうですね」 姫はそう言って立ち上がり緑の元を離れた。 そして緑も立ち上がる。 「自分だって鈍感じゃん」 「はっ?」 そう言うと彗は何処かへ行ってしまった。 その意味を緑はイマイチ理解出来ていない。