「…私、瑛兄ィになる」 その言葉を聞き、家族は停止した。 「私のせいで、瑛兄ィは死んじゃったんだから代わりに私が、瑛兄ィになる」 「頌歌、貴方は貴方なの。瑛歌にはなれないのよ」 「なるんだッ!!」 「…それに、女の子でしょ」 「じゃあ、女であるのを止める」 その瞳に揺らぎはない。 止めても、無駄なのだ。 ―次の日― 「「頌歌、起きてる?」」 「起きてる」 双子はドアを開けて、目の前に妹の姿を見て驚いた。 「「髪が…」」 「あぁ、この方が男っぽいだろ」