「頌歌のせいじゃないわよ。悪いのは犯人なの」 「そうだ。自分を責めるな頌歌」 父と母は頌歌を責めたりはしない。 息子がこんな目に遭っているのに。 「私のせいだ…私の…私の…」 頭を押さえて、座り込んだ。 自分が自分でなくなる気がする。 そんな妹を双子は見ていられなくなった。 そのまま、病室を飛び出す。 「燦歌!繭歌!」 父は叫んだ。 でも、双子が止まらない。