stage31 紅家 +*+ 此処は青葉寮。 ある部屋に頌歌がいた。 頌歌はそこで、アルバムを見ていた。 如何やら、家族写真のようだ。 そして、頌歌の姿が違う。 女の子のような格好。 そして、隣に写っていた者は燦歌でも繭歌でも母親でも父親でもない。 この者は…一体。 「…瑛兄ィ」 頌歌は呟いた。 アルバムに涙がこぼれた。 声を堪えて泣いている。 「「……」」 燦歌と繭歌はドアの傍に立っていた。 でも、何もしてやる事は出来ないでいる。 拳を握り締め、頌歌の部屋を離れる。