姫は叫んだ。 喉が切れるぐらいに。 緑の頭部からは血が出ている。 右手もナイフで刺されていて、使いモノにならない。 左手は、陽絽に踏みつけられていた。 「うわぁぁぁぁあああ」 陽絽が踏む力を強めると緑は叫んだ。 「情けない、コレが青葉のボスかよ。仲間の為にココまでするか?」 「ハハッ…仲間1人護れなきゃ…ボスなんで…出来ない…んだよ」 緑は途切れ途切れ、血を吐きながら言った。 「仲間…ね」 陽絽は静かに呟き、踏むのを止めた。 そして、姫の方へ向った。